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腰痛症

大雑把に腰痛と言っても、スポーツ障害から生活機能病や職業病、先天的なものから、年齢からくるものなどその発生は様々です。その中でも代表的なものを紹介していきたいと思います。

 

 1,まずはぎっくり腰です。

 

よく聞くのが、中腰で重いものを持った時、あるいは不安定な体制で振り向いたり不意な動作をした時、くしゃみなどをした時、今までも習慣づいていて寒い時や、疲労がたまってきた時などになる方が多いように思います。 一括りにぎっくり腰と言っても、安静にしてても痛かったり、動かなければ大丈夫だったり、前にかがむことが困難だったり、立つだけでも左右に曲がっていたり、後ろにそらすことが困難だったり様々です。 病院に行ったけど「骨には以上ありません、痛み止めとシップを出しますからしばらく安静にしておいて1週間たっても痛い時にはまた来てください、お薬を変えるかブロック注射をしましょう」と言われたとおっしゃる方が結構多いように思います。 「痛いし仕事もあるしそんなに休んだり待てないのでどうにかして下さい」と言われて来院される方が多いですね。中には、「鍼が怖いんですが覚悟を決めてきました」と、おっしゃる方もおられます。 前にも書いた通り、鍼治療で使う針は、直径が髪の毛ぐらいの細くて0,1から0,2mmぐらいで注射針の10分の一ぐらいの太さですし、鍼先も治療用に特別な形状に研磨されているものを使いますので、ほとんど無痛で刺入ができ、たまに少しチクっとするぐらいで、ほとんどの方が施術中眠られています。 特別な覚悟を持ってこられなくてもいいですよ(^o^)治療は杖をついてこられるぐらいひどい方でも、だいたい3回ぐらいで治ります。ほとんどの方が、来た時よりも楽になった、もっと早く来ればよかったと言われて帰られますよ

 

 2,椎間板ヘルニア

 

椎間板ヘルニアとは、平たく言うと椎間板が神経を圧迫して、臀部や足にしびれや痛みが出る症状です。これも鍼灸の対象です。 病院では、炎症が収まるまで安静にしましょう、痛みが治まってから筋力をつけましょうと言われ、もう症状が出てから筋力をつけることをしようと思っても痛くてできません。 痛いなら痛み止めを出しましょうかと言われても、この前は安静にしなさいと言ったのに今度は痛み止めを飲んで筋力をつけてくださいと言われどうしていいかわからなくなったと治療に来られる方が多いです。 痛み止めはあくまでも薬が効いている間の痛みを感じなくするだけですから根本的な治療とは言えません。 筋力不足と椎間板圧迫による神経の炎症が痛みの原因だからお医者さんがそういわれるのもわかるんですが、患者さんがお医者さんの言うことが矛盾すると言われるのも無理はありません。ですから神経に炎症が起きてる間は休んで、収まってから筋トレリハビリをするといいんです。 同じ痛みでもここでいう炎症による痛みと、筋トレリハビリによる痛みを区別しないといけません。そうしないから患者さんがどうしていいかわからなくなりスポーツや仕事の復帰を逃してしまい、悪循環になり最後は手術をすることになります。手術をしてもすべての症例で完治することはなく、不幸にして痛みやしびれが残ることもあります。ではどうしたらいいかと言うと、痛みやしびれが出たときに、それが電気が走るような、脈打つような痛みだったり、ピリピリじりじりとするような痺れだったりしたら治まるまで安静にして鍼治療など治療に専念して、それが出なくなったらリハビリ筋力アップをやります。リハビリ筋力アップをやるときにも痛みが出ますが、それが前述のような痛みや痺れではないなら治療と並行してやっていっていいです。筋力がついたら痛みが出なくなります。あくまでも椎間板ヘルニアの程度にもよりますが、手術に踏み切る前に鍼治療の特徴である患部の炎症部位の血行を良くし起炎物質を除去することと筋力をつけることで十分痛みを抑えることができま

す。

 

3、坐骨神経痛

腰から、臀部、足、つま先と、坐骨神経の走行部位に伴って、痛みやしびれ、筋力障害などが出る病態です。

主に、椎間板ヘルニアや、腰部脊椎症、脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などによって、坐骨神経に炎症が起きたり、圧迫されたりして通過障害が起きて起こる病態です。

どこに病変があるかで、痛みやしびれを感じている部位だけじゃなく、病因に対して治療をしていきます。

 4、筋筋膜性腰痛

 

この名前の腰痛もよく聞くと思いますが、平たく言うと筋肉にいろんな原因で炎症を起こした腰痛です。

病院では、「取りあえずレントゲンを撮ってみましょう、骨には異常がないですね、安静にしましょうか」と、だいたいこんな風に診察される腰痛です。触ると背筋がカチカチになっていますね。

でも、この腰痛が一番たちが悪いというか、本当は安静だけではよくなりません。
本人が持っている筋力以上の負荷が継続的にかかり、ある時に悲鳴を上げた状態です。
ですから、安静にしなければいけないんですが、今の環境から言いますと早々ゆっくりと安静にできる方はいらっしゃらないと思います。
仮にできたとしても、治療をしない限り、よくなったと思いまた普段の生活に戻ると痛みが再発するという悪循環になってきます。

安静にしてというのは、痛めた腰を今までと同じような使い方をしないでくださいという事であって、ただ入院みたいにじっと寝てろということではありません。

筋肉自体も呼吸をしていますから、酸素と栄養を血液を介して送ってあげないと痛めた筋肉の修復はできないんです。

じゃあどうするかと言うと、はりきゅうで局所の痛みの鎮痛を図ります。前にも言いましたが、はりの作用機序には、鎮痛効果と言うのがあって、大きく分けて2つの作用機序があります。

①脊髄前抑制
これは鋭いズキズキ、ピリピリと言った普通にイタイと感じる感覚を伝える神経を皮膚を軽くさすったりするときに心地よいと感じる感覚を伝える神経が背骨の中に入るときに過敏に反応をしているのを抑制的に働くようにする反応です。この神経を鍼によって刺激して痛みを抑えようとするものです。

②脳を介した抑制や痛みを抑える物質の産生
ツボを刺激する(同じ強さで同じ感覚で継続的に刺激する)ことで神経によって脳に伝えられ内因性モルヒネの産生などで痛みを抑制する。

こういうことが鍼治療ですることができます。

それと鍼による血管拡張作用で血流の改善、発痛物質の除去や硬くなった筋肉の修復
を行い筋肉をもとのように治していこうというものです。
こういった治療と並行して、筋肉を鍛えるようにして再発を防ぎましょう

腰痛にはこれらのほか、いろんな原因病態があります。

鍼治療はこれらに対して根本から治療が出来、即効性がある治療法です。

  

 

 

 

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