首肩上肢痛
首肩痛と言っても、スポーツ障害から生活機能病や職業病、先天的なものから、年齢からくるものなどその発生は様々です。その中でも代表的なものを紹介していきたいと思います。
1,肩こり
レントゲン上何の問題もない、筋肉疲労性の一般的な呼び方です。治療としては普通はまずシップや鎮痛剤、マッサージなどをされると思いますが、鍼灸では素早く筋肉を柔くすることができます。
鍼治療は、生体が持っている反射という機能を利用したもので、鍼で生体を刺激すると、神経末端から神経伝達物質が遊離され、血管拡張神経を刺激し血流を盛んにさせ凝り固まった筋肉を中から柔らかくすることが出きます。
このことが鍼治療で筋肉を柔らかくし即座に痛みをとる仕組みで、即効性の理由の一つです。
薬に頼らずこういうことができるんです。
2、頸椎ヘルニア
頸椎椎間板ヘルニアとは、腰椎椎間板ヘルニアと同じく平たく言うと椎間板が神経を圧迫して、首、肩、背中、腕にしびれや痛みが出る症状です。これも鍼灸の対象です。
ヘルニアが、後方に飛び出て、首の脊髄を刺激すると、首から下の機能が麻痺してくる厄介な症状に悩まされる病気です。病院では、炎症が収まるまで安静にしましょう、痛みが治まってから筋力をつけましょうと言われ、もう症状が出てから筋力をつけることをしようと思っても痛くてできません。 痛いなら痛み止めを出しましょうかと言われても、この前は安静にしなさいと言ったのに今度は痛み止めを飲んで筋力をつけてくださいと言われどうしていいかわからなくなったと治療に来られる方が多いです。 痛み止めはあくまでも薬が効いている間の痛みを感じなくするだけですから根本的な治療とは言えません。 筋力不足と椎間板圧迫による神経の炎症が痛みの原因だからお医者さんがそういわれるのもわかるんですが、患者さんがお医者さんの言うことが矛盾すると言われるのも無理はありません。ですから神経に炎症が起きてる間は休んで、収まってから筋トレリハビリをするといいんです。 同じ痛みでもここでいう炎症による痛みと、筋トレリハビリによる痛みを区別しないといけません。そうしないから患者さんがどうしていいかわからなくなりスポーツや仕事の復帰を逃してしまい、悪循環になり最後は手術をすることになります。手術をしてもすべての症例で完治することはなく、不幸にして痛みやしびれが残ることもあります。ではどうしたらいいかと言うと、痛みやしびれが出たときに、それが電気が走るような、脈打つような痛みだったり、ピリピリじりじりとするような痺れだったりしたら治まるまで安静にして鍼治療など治療に専念して、それが出なくなったらリハビリ筋力アップをやります。リハビリ筋力アップをやるときにも痛みが出ますが、それが前述のような痛みや痺れではないなら治療と並行してやっていっていいです。筋力がついたら痛みが出なくなります。あくまでも椎間板ヘルニアの程度にもよりますが、手術に踏み切る前に鍼治療の特徴である患部の炎症部位の血行を良くし起炎物質を除去することと筋力をつけることで十分痛みを抑えることができま
す。
3、変形性頚椎症
これも、頸椎ヘルニアと症状は似ていますが、症状を起こしている病変が椎間板じゃなく首の骨の変形が原因する疾患で、変形を起こした骨が神経の出口で圧迫を起こして神経に炎症を起こさせるものです。
痛みが、周りの筋肉を反射的に緊張させるので、筋肉が凝り固まり、それが、筋肉の酸欠を招きまた筋肉を緊張させ、痛みが出るという悪循環を招きます。
周りの筋肉の緊張を鍼刺激で取り、血流を回復させ、神経を圧迫させているところの緊張を緩和させてあげて神経にも血流を回復させてあげて痛みをとっていきます。